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樹刑 ネタメモ

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短編ストーリー 樹刑

大まかな流れ

某日、とある地方裁判所でAという男の裁判が開かれている。
Aは一箇月前、街中でひとりの女子高生をめった刺しにして殺害した。
しかしAは極刑を免れる。
なぜなら日本の法律は改正され死刑が廃止されたからである。
Aは遺族に誰でもよかったという心もとない動機を語り
遺族の心情を逆なでする。

自分は死ぬことはない、そうタカをくくっていた
Aにくだされた刑は樹刑という聞いたことのない刑罰であった。

後日、Aは鑑別所に送られ一つの種を食べるようすすめられる。
その種を食べたあと、彼は車に乗せられとある森へと連れてこられる。
そして彼は山に放たれた。
輸送した警察官は「さ、とっとといけ!」とAを追いやる。
Aは事情はよくわからないが助かったのだと勘違いし
山に分け入っていく。
このまま街へでて姿をくらまそうそう考えていた。

するとみぎあしが何かにとられAは転ぶ。
なんと足から木の根が生えはじめ固く地面と抱き合っている。
Aは足を振りほどこうとするがこんどは左足から根が生え始め
あれよあれよというまに一本の木になってしまった。

その後、ひとりの老人がやってきて木になった彼を
よしよしとなでる。そして木に日付の書かれたプレートをつけた。
木になってもなお彼には意識が存在した。
身動きは取れないものの、自分の体が光合成し
その酸素が人間の生きるための糧になっていると考えると
むりやり反省させられているようでむなくそ悪かった。
世話役の老人はそんな彼にも優しく声をかける。

老人は説明する。
死刑がなくなった我が国で新たなる更生プログラムとして
樹刑という新しいバイオテクノロジーを駆使した
刑罰が設けられ、犯罪者は木になり酸素を排出することで
一生を社会貢献するのだと。

元に戻して欲しい、そう考えていたAだったが
しがいに自分が排出した酸素が子供たちやお年寄り
多くの人々の役に立っていると考えると
いままで迷惑ばかりかけてきた自分の人生を冷静に振り返ることが
できるようになり、反省することができるようになってきた。

俺は一生木として生きていこう。
社会に貢献し更生して生きていこう!
そう思ったAのもとに、十年前に娘を殺された
両親が訪れる。両親はその木をまじまじと見つめる。
申し訳ない、そう心の中でおもっているA。
「さあどうされます?」老人は両親に問いかける。
「もう決めています。」老人は納谷の奥から斧を取り出し
初老の男性に手渡す。

男性は斧を木に振りかざす。
「何年たとうと、私の中の恨みは消えない。
この日まで長かったがようやく娘の敵をとる日が来た。」
そういって男性は木に斧をなんども振りかざした。
そのたびにAの体には激痛が走った。
しかし、声はでない。

木はどさりと倒れる。
老人は尋ねる「この後どうしましょう?」
「割り箸にでもすればいい」そういって男性は奥さんと一緒に去っていく。

樹刑とは死刑が廃止されたこの国で
仇討ちを可能とする刑だったのである。

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